「友人や家族に原付を譲りたいけど、どんな手続きが必要なの?」
そんな疑問を持つ方は多いのではないでしょうか。
原付を譲る際は、旧所有者が廃車手続きを行い、新所有者が新たに登録するという流れが基本です。しかし、市区町村が異なる場合や自賠責保険の名義変更など、意外と知られていない注意点もあります。
この記事では、
この記事でわかること
- 原付を譲るときの正しい手続きの流れ
- 旧所有者と新所有者それぞれのやること
- 必要書類・費用・日数の目安
- よくあるトラブルと対策
をわかりやすく解説します。
原付の譲渡手続きをスムーズに進め、余計なトラブルや手戻りを防ぎ、「これだけやれば安心!」と言える状態を目指しましょう。
原付を譲る手続きの全体像

原付を友人や家族に譲るとき、手続きは思っているよりシンプルです。
ただし順番を間違えると「登録ができない」「税金の請求が二重に来る」といったトラブルも。
結論から言えば、流れは次の通り。
この順番さえ守れば、手続きは1日で完了します。
手続きの順序:旧所有者の廃車→新所有者の登録
最初に動くのは旧所有者です。旧所有者は、自分が住んでいる市区町村でナンバープレートを返納し、「廃車証明書」を受け取ります。
それをもとに、新所有者が自分の住む自治体で登録する流れです。
つまり、
- 旧所有者が“終わらせる”
- 新所有者が“始める”
この2段階で原付の名義が切り替わります。
同一市区町村と別市区町村(県外)の違い
手続きの中身は基本同じですが、「窓口」と「移動距離」が変わります。
同一市区町村であれば、2人で一緒に役所へ行ってしまうのが一番早いです。
一方、遠方や県外では、書類のやり取りが郵送になることが多く、日数が3〜5日ほど余分にかかることを覚えておきましょう。
| ケース | ポイント |
|---|---|
| 同じ市区町村 | 一緒に窓口へ行けば即日完了。印鑑と身分証を忘れずに。 |
| 別の市区町村 | 書類の郵送が必要。紛失防止に簡易書留が安心。 |
手続きにかかる日数・費用の目安
よほど混雑していなければ、1時間程度で終わります。
廃車と登録の両方を済ませても1日で完結可能。
費用はほぼゼロです。
役所での手数料は無料か数百円程度。必要なのは、自賠責保険の更新料くらい。
ナンバープレートを外す工具代・郵送費を含めても1,000円以内が目安です。
いつどこで手続きする?窓口と持ち物
原付の登録や廃車は、市区町村役場の税務課や市民税課が担当しています。
開庁時間は平日昼間が中心なので、時間に余裕を持って行きましょう。
必要なものポイント
- 旧所有者
- 「ナンバープレート」
- 「標識交付証明書」
- 「印鑑」
- 「譲渡証明書」
- 新所有者
- 「廃車証明書」
- 「譲渡証明書」
- 「標識交付証明書」
- 「本人確認書類」
この7点をセットで覚えておけば安心です。
必要書類と書き方

ここからは書類の話です。
原付の譲渡でミスが起きやすいのは、実はこの部分。
「譲渡証明書の書き方がわからない」「標識交付証明書をなくした」など、細かいトラブルは意外と多いです。
旧所有者が用意する書類
旧所有者は、まずナンバープレートを返納し、廃車証明書を発行してもらいます。
手続き時に必要なものは以下のとおりです。
必要な書類
- ナンバープレート
- 標識交付証明書
- 印鑑(シャチハタ不可の自治体もあり)
- 本人確認書類(運転免許証など)
- 譲渡証明書(事前に記入し、新所有者へ渡す)
手続き後に役所から発行される廃車証明書は、新所有者の登録に必要です。
この書類を必ず受け取り、譲渡証明書と一緒に新所有者へ渡しましょう。
廃車証明書を紛失すると再発行が面倒です。受け取ったら写真を撮って控えておくのがおすすめです。
新所有者が用意する書類
新所有者は、旧所有者から受け取った書類を持参して、自分の住所地の役所で登録を行います。
必要な書類
- 旧所有者から受け取った3点
(廃車証明書・譲渡証明書・標識交付証明書) - 印鑑・本人確認書類(運転免許証など)
- 自賠責保険証明書(加入または名義切替後)
- 申告(報告)書(役所で記入)
登録が完了すると、新しいナンバープレートが交付されます。
その場で自賠責保険の手続きも済ませておくと安心です。
保険代理店が役所の近くにある場合が多いため、登録と保険加入を同日に済ませると効率的です。
譲渡証明書の書き方(記載例つき)
譲渡証明書は難しく見えますが、実際はシンプルです。
下の例のように、標識交付証明書を横に置いて「車台番号」を写し取ればOK。
【譲渡証明書】
車名:HONDA 排気量:50cc
車台番号:AF01-1234567
旧所有者:原付 太郎 印
新所有者:二輪 花子 印
譲渡日:2025年10月27日
ここで大事なのは「両者の押印」と「譲渡日」。
日付が抜けていると、税金や保険の切替で後々もめることがあります。
標識交付証明書を紛失したとき
もし標識交付証明書をなくしてしまったら、旧所有者が登録した役所で再発行が可能です。
手数料は数百円程度で、本人確認書類と印鑑を持参すればすぐ発行されます。
ただし、郵送対応不可の自治体もあるため、早めの問い合わせが鉄則です。
ここまでのポイント
- 書類は3点セット:「標識交付証明書」「廃車証明書」「譲渡証明書」
- 同一市区町村なら当日完了、県外でも郵送で1週間以内
- 自賠責の名義切替を忘れずに
原付を譲る手続きは、
「廃車 → 登録 → 保険」
の3ステップさえ守れば難しくありません。
小さな段取りの違いが、大きな安心につながります。
この記事の流れに沿って進めれば、あなたの原付譲渡もきっとスムーズに完了します。
手続きの流れ(チェックリスト形式)

ここからは、実際の手続きの「流れ」を時系列で整理します。
チェックリストを使って確認すれば、やり残しゼロで譲渡を完了できます。
旧所有者の流れ:ナンバープレート返納~廃車証明書受領
最初に動くのは旧所有者です。
やることは大きく分けて3ステップ。
- ナンバープレートを外す
原付の後ろについているナンバーを外します。ドライバー1本でOK。
ただし、固い場合は無理に回さず、整備工場などで外してもらうのが安全です。 - 市区町村役場で廃車手続き
税務課(または軽自動車税担当窓口)へ行き、以下を提出します。- ナンバープレート
- 標識交付証明書
- 印鑑(シャチハタ不可の自治体も)
窓口で「廃車証明書」を受け取ったら、ここで旧所有者の役割はほぼ完了。
- 譲渡証明書を作成し、新所有者に渡す
廃車証明書とセットで渡せば完璧です。
自賠責保険を継続して引き継ぐ場合は、保険証券も同封しましょう。
ポイント
- ナンバーを返納したら、その日のうちに「廃車証明書」をもらう
- 廃車後にバイクは公道走行NG
- 譲渡証明書の記載ミスに注意(押印・日付の漏れ多発)
新所有者の流れ:登録・ナンバー交付・自賠責加入/継続
新所有者は、受け取った書類を持って、自分の住所地の市区町村役場へ向かいます。
流れは以下のようになります。
- 必要書類の準備
- 廃車証明書
- 譲渡証明書
- 標識交付証明書
- 本人確認書類
- 印鑑
この5点セットが揃っていれば、窓口で登録できます。
- 登録申請を行う
役所の窓口で申請用紙(申告書)に記入。
記入内容は車台番号や住所・氏名など。
問題がなければ、新しいナンバープレートが交付されます。 - 自賠責保険の加入または名義切替
自賠責保険は、公道を走るための必須条件。
役所周辺には保険代理店が併設されていることが多いので、その場で手続き可能です。
ポイント
- 保険加入前にナンバーを付けて走るのは違法
- 名義を引き継ぐ場合、旧所有者名義のままでは補償トラブルになることも
- 自賠責の証明書は携行義務あり
同一市区町村のケース
同じ市区町村に住んでいる相手に譲る場合、手続きはとてもシンプルです。
旧所有者と新所有者が一緒に役所へ行けば、その日のうちに廃車と登録を終えられます。
たとえば、
旧所有者が午前中にナンバー返納 → 新所有者が午後に登録
という流れでもOK。
この場合は、書類の受け渡しが直接できるため、ミスや紛失のリスクが低く、
「一番ラクな譲渡パターン」と言えます。
ポイント
- 書類の郵送が不要
- 登録当日にナンバー取得可
- トラブルリスクが最小
別市区町村・県外のケース
住所が異なる場合は、少しだけ段取りが増えます。
旧所有者が自分の市区町村で廃車手続きを行い、書類一式を新所有者に送付。
新所有者がそれを持って自分の役所で登録します。
トラブル防止のコツ
- 書類は原本必須。コピーでは登録不可。
- 廃車証明書や譲渡証明書をスキャンして控えを残す
- ナンバーは返納済みであることを確認(旧所有者側で)
郵送で送る場合は、簡易書留やレターパックを使って追跡できるようにしておきましょう。
代理人に廃車を頼む場合の手続きも気になる方は、
👉 原付の廃車を代理人に依頼!手続きの流れ・必要書類とは?
こちらの記事で詳しく解説しています。
自賠責・税金・任意保険の実務

「登録したら終わり」ではありません。
原付の譲渡には、自賠責や軽自動車税、任意保険といった“お金”に関することも関係してきます。
ここを整理しておかないと、翌年に税金の通知が旧所有者へ届くなどのトラブルが起きます。
自賠責は名義変更必須?引継ぎの可否と注意点
自賠責保険は、車両に紐づく保険です。
そのため、契約者(名義人)が変わっても補償自体は有効ですが、事故時の対応や更新通知の連絡先が旧所有者に届いてしまうため、名義変更が推奨されます。
名義変更をしたほうが良い理由
- 事故時の保険金請求がスムーズ
- 更新案内が新所有者に届く
- 保険会社側の管理が正確になる
名義変更は、保険証券と身分証を持って保険代理店や郵送で手続きできます。
時間は10〜15分ほど。費用は無料です。
軽自動車税の課税切替と通知の扱い
原付は「軽自動車税」の課税対象です。
毎年4月1日時点の所有者に課税されるため、3月中に譲渡を済ませるのが理想です。
旧所有者が廃車手続きをした時点で、翌年度の課税対象から外れます。
その後の登録は新所有者の名義に自動で切り替わるため、二重課税の心配はありません。
ただし、廃車手続きが遅れると旧所有者に納税通知書が届くことがあります。
この場合は、役所に連絡すれば修正されるので焦らなくても大丈夫です。
任意保険の切替・等級の引継ぎの注意
任意保険は自賠責と異なり、人に紐づく保険です。つまり、原付を譲っても自動的に相手へ引き継がれません。
もし旧所有者が別のバイクを購入する場合、等級をそのまま引き継げます。
反対に、バイクに乗らなくなる場合は「中断証明書」を発行しておくと、次にバイクを買うときに以前の等級(割引)を再利用できます。
ワンポイント
- 譲渡する相手には「任意保険は別契約になる」と伝えておく
- 中断証明書の発行は保険満期後1年以内が目安
- 新所有者は早めに任意保険に加入を
ここまでの流れを一言でまとめると
ということに尽きます。
- 旧所有者:ナンバー返納と廃車証明書の発行
- 新所有者:登録と自賠責加入
- 共通して大事なのは、書類の原本管理と日付の明確化
自賠責・税金・任意保険まで整理してこそ、真の「譲渡完了」です。
この記事のチェックリストを手元に置きながら進めれば、あなたの原付の譲渡もスムーズに、そして安心して終えられるはずです
よくある失敗とトラブル対策

原付の譲渡手続きはシンプルに見えて、意外な落とし穴が多いものです。
ここでは、よくある4つのトラブルをQ&A形式で整理しました。一つずつチェックしていきましょう。
Q1. 譲渡証の不備・記載ミスで手続きが止まるのは本当?
A. はい、非常に多いミスです。
特に「押印漏れ」「譲渡日未記入」「車台番号の誤記」は頻発します。
役所では1文字違っても受付不可になることがあるため、必ず標識交付証明書を見ながら転記しましょう。
ワンポイント
- 日付は「譲渡日」と「廃車日」を一致させるとスムーズ。
- 旧所有者と新所有者の両方の押印がないと無効。
- 修正テープの使用はNG。誤記は二重線+訂正印で対応。
Q2. 自賠責に入っていない状態で走ったらどうなる?
A. 無保険運行は「即・違法」です。
たとえ短距離でも、自賠責未加入で公道を走行すると
1年以下の懲役または50万円以下の罰金の対象になります。
また、事故を起こした際は全て自己負担。
自賠責に入っていない車両で他人をケガさせた場合、数百万円単位の賠償を背負うことになります。
対策
- 登録当日に保険加入を済ませる(役所近くの保険代理店で即日可)。
- 名義引継ぎの場合も、新所有者名義へ切替を忘れずに。
Q3. 納税通知が旧所有者に届いた!どうすれば?
A. 廃車手続きが間に合っていない可能性があります。
軽自動車税は「4月1日時点の所有者」に課税されます。
3月末に譲った場合、旧所有者に通知が届くケースがありますが、その際は廃車証明書を添えて役所に申し出れば修正可能です。
ポイント
- 廃車日が3月31日以前なら、税は新所有者へ切替できる。
- 逆に廃車が4月2日以降だと、その年度の税金は旧所有者負担。
- 郵送や年度末の混雑で遅れやすいので、余裕をもって早めの廃車を!
Q4. 「買取・廃車・無償譲渡」って何が違う?
A. 手続き内容と“誰に渡すか”が違います。
| 種類 | 相手 | 所有権の行方 | 手続きの流れ |
|---|---|---|---|
| 買取 | 業者 | 業者へ移転 | 業者が代行(費用発生・簡単) |
| 廃車 | 役所 | 消滅 | ナンバー返納で終了(再登録不可) |
| 無償譲渡 | 個人 | 個人へ移転 | 自分で廃車→相手が登録 |
選び方の目安
- 乗らない・処分したい → 廃車 or 買取
- 家族・友人に譲る → 無償譲渡(この記事の方法)
- まだ使えるが自分では乗らない → 買取査定も検討価値あり
- 書類は「丁寧に・一字一句正確に」
- 保険と税金のタイミングを意識
- 不安なら、自治体の窓口に事前確認を入れる
ほんの一つの確認が、大きな安心につながります。
この記事のQ&Aを手元に置いておけば、原付譲渡でつまずくことはもうありません。
まとめ

原付を譲るときは、
「旧所有者の廃車 → 新所有者の登録 → 保険と税金の切替」
この3ステップが基本です。
ポイントまとめ
- 手続きは「旧所有者の廃車 → 新所有者の登録」で進めるだけ。
- 書類は「廃車証明書・譲渡証明書・標識交付証明書」の3つがあればOK。
- 同じ市区町村なら当日完了、県外でも1週間ほどで完結。
- 自賠責や税金の切替も忘れずに行えば、トラブルを防げる。
必要書類を揃えて順番どおりに進めれば、面倒に感じる手続きも半日で完了します。
特に、譲渡証明書の記載ミスや自賠責未加入のまま走行するトラブルには要注意。
この記事を参考にすれば、手続きの流れがスッと頭に入り、安心して進められます。
次のオーナーにも、気持ちよく原付を引き渡しましょう。



