「カブで高速に乗ったら、安く早く日本中を走れるのでは…?」
と思ったことはありませんか?私はあります。

実際、カブは1リットルあたり50km以上走るモデルもあり、遠出すればするほど財布にやさしい乗り物です。
しかし、高速道路は排気量や免許の条件を満たさないと走れません。知らずに進入してしまえば違反になり、罰則や危険が伴います。
この記事を読むことでわかること
- カブで高速道路を走れる条件と法律上のルール
- 125cc以下でも高速走行が可能になる方法と注意点
- 高速走行時の実測速度・燃費・快適性
- 違反時の罰則と誤進入時の安全な対処法
本記事では、カブで高速を走るための条件、例外的に走れる方法、改造による可能性、そして実際の走行性能まで詳しく解説します。
この記事を読めば、「経済的な遠出が本当に可能なのか?」が明確になり、安全で快適なツーリング計画が立てられるようになります。
高速道路を「カブ」で走る条件とは?

スーパーカブやクロスカブは、その高い燃費性能と耐久性から通勤・通学、ツーリングまで幅広く愛されているバイクです。高速道路は一般道とは異なり、車両や運転者に対して明確な条件が定められています。

ここでは、その条件を正確に理解し、違反や危険を避けるための知識を整理していきます。
排気量と免許の基本ルール(125cc以下はNG)
日本の高速道路は、「道路交通法施行令」および「道路運送車両法」によって、排気量126cc以上の二輪車のみ走行が認められています。
つまり、スーパーカブ50、カブ110、クロスカブ110、CT125などの原付一種・二種は、いずれも高速道路を走ることはできません。
車種例 | 排気量 | 高速走行可否 |
---|---|---|
スーパーカブ50 | 50cc | ❌ 不可 |
スーパーカブ110 / クロスカブ110 | 110cc | ❌ 不可 |
CT125ハンターカブ | 124cc | ❌ 不可 |
ボアアップカブ(例:181cc) | 126cc以上 | ✅ 可能(構造変更必要) |
大型バイク(例:CB400) | 400cc | ✅ 可能 |
高速道路を走行できるのは...
- 高速道路は126cc以上+普通二輪免許以上が必須
- ボアアップで排気量を上げれば走行可能だが、構造変更や保険切り替えが必要
126cc以上のカブ、たとえば海外仕様のホンダ・スーパーカブC125や、排気量を上げたボアアップ車であれば高速走行が可能になります。ただし、改造車は構造変更の手続きや保険の切り替えが必須です。
免許区分と二人乗り制限(取得歴など)
排気量条件をクリアしたとしても、運転者の免許が条件を満たしていなければ高速には乗れません。
必要となる免許区分
- 普通二輪免許(小型限定を除く):126cc〜400ccのバイクに対応
- 大型二輪免許:401cc以上も含めすべてのバイクに対応
小型限定の普通二輪免許(125ccまで)は高速走行ができません。
さらに、高速道路で二人乗りする場合には、免許取得から3年以上経過していることが条件です。これは経験不足による事故を防ぐための規定で、違反すると減点や罰金が科せられます。

また、首都高速や阪神高速など一部の都市高速では、二人乗りそのものが禁止されている区間がありますので、ツーリング計画の際は事前にルート確認が必要です
原付カブ(125cc)で高速を走るための方法

一般的なスーパーカブやクロスカブは、排気量が125cc以下のため高速道路の走行はできません。しかし、「どうしてもカブで高速を使いたい」というライダーも少なくありません。そこで現実的に考えられる方法は、大きく分けて①排気量を上げる方法と②構造を変える方法の2つです。

ここでは、それぞれの具体的な手段と注意点を解説します。
ボアアップによる排気量アップ(181cc など)
もっとも代表的な方法がボアアップです。これは、エンジンのシリンダー径を拡大して排気量を増やす改造のこと。
たとえば、ホンダ・CT125ハンターカブやクロスカブ110の場合、キットを使って181ccや145ccまで排気量をアップすることが可能です。
この改造によって排気量が126cc以上になれば、高速道路の走行が可能になります。ただし、重要なのは以下のポイントです。
ボアアップ時の重要ポイント
- 構造変更の届け出が必須:排気量が変わると「軽二輪」扱いになり、陸運局での登録変更が必要
- 自賠責・任意保険の変更:125ccと軽二輪では保険料や契約内容が異なるため、必ず切り替える
- エンジン負荷の増加:ボアアップによりパワーは上がるが、耐久性や燃費が悪化する可能性あり

ボアアップして高速巡航が可能にした人もいますが、軽量車体に高速走行は負担が大きく、「走れる」=「快適」ではない点を忘れてはいけません。
サイドカー(側車付き二輪)での例外的通行
意外な方法として、サイドカー(側車付き二輪)があります。
法律上、側車付き二輪は原付扱いではなく、構造上自動二輪車としてみなされるため、排気量が足りなくても高速道路を走れるケースがあるのです。
ただし、この方法には大きな現実的ハードルがあります。
サイドカーの注意点
- サイドカーの製作・購入費用が高額(数十万円〜)
- 車幅が広くなるため取り回しが悪く、駐車場所にも困る
- 高速走行時の安定性や操縦性に課題がある

サイドカーは趣味性が高く、実用目的で導入するライダーはほとんどいません。むしろ、「珍しいスタイルでツーリングを楽しみたい」という層に向いた手段です。風間的にはサイドカーつけるならせめて中型バイク以上にするべきかと...。
法的・実務的留意点と現場の事例紹介
カブで高速を走るために改造や特殊な構造変更を行う場合、必ず法令を遵守する必要があります。
実際にあった事例として、181ccにボアアップしたカブで高速走行中に警察に停止させられ、登録変更していなかったため免許条件違反となったケースがあります。この場合、反則金や減点だけでなく、改造部分の整備命令が出されることもあります。
また、改造後は性能や特性が大きく変わるため、ブレーキやサスペンションなど安全装備の強化も必須です。エンジンだけがパワーアップしても、止まる・曲がる性能が不足していれば事故リスクが高まります。

さらに、改造車両は任意保険でカバーされない場合があります。保険会社によっては改造内容の申告義務があり、無申告だと事故時に補償を受けられないこともあります。
結論として、カブで高速道路を走るためには、「走れる」だけでなく「安全に走れる」状態に仕上げることが絶対条件です。ボアアップやサイドカーは確かに可能性を広げますが、そのためには法的手続き・安全装備・費用負担をすべてクリアしなければなりません。
高速走行時の性能や感覚

カブを高速道路で走らせるために条件をクリアしたとしても、「実際にどれくらいの速度が出せるのか」「快適に走れるのか」は、別の問題です。

ここでは、高速走行時の性能や感覚を詳しく解説します。
高速ではどのくらい出せる?(最高速等)
ボアアップや海外モデルなど、126cc以上のカブで高速道路を走った場合、実測最高速はおおむね100〜110km/h程度です。
例えば181ccにボアアップしたCT125では、条件が良ければ平地で最高速105km/h前後まで到達します。しかし、これは一時的な数値であり、巡航速度として安定するのは90〜95km/h程度です。
この速度域であれば一般的な高速道路の流れには乗れますが、追い越しや上り坂ではパワー不足を感じることもあります。特に向かい風や長い登り坂では速度が80km/h以下に落ちることがあり、大型車との速度差が危険につながります。

また、カブは軽量なため、横風やトラックの風圧で車体が揺れる傾向があります。これに慣れていないと非常に怖く感じるため、長時間の高速巡航には注意が必要です。
普通道ツーリングと比較した体感・快適性
一般道主体のツーリングと比べると、高速道路の走行は「時間短縮」と引き換えに快適性を犠牲にする」部分があります。
高速での走行だと...
- 風圧が強い:80km/hを超えると風が一気に強まり、体力の消耗が激しい
- 振動が増える:高回転域を維持するため、ハンドルやシートに伝わる振動が大きくなる
- 景色を楽しみにくい:単調な風景が続くため、ツーリングの楽しさがやや減る
- 事故時のリスク:基本80km/h巡航であり、一瞬の気の緩みが取り返しのつかない事故につながる可能性
つまりカブの車体特性上、風圧・パワー不足・安定性の面で危険を伴います。
CT125ハンターカブのロングツーリング性能(高速非対応時)
CT125ハンターカブは高速道路に入れない125ccクラスですが、一般道ツーリングにおける長距離性能は非常に優秀です。
CT125ハンターカブの性能
- 燃費:50〜60km/Lを維持でき、1回の給油で約300km走行可能
- 低速トルクが強く、山道や林道でも安定
- 積載性能が高く、キャンプ道具や荷物をしっかり積める
実際に「日本一周」を一般道のみで達成したライダーも多く、時間はかかるが快適に長距離を走れるのが最大の魅力です。高速を使えない制約が、むしろゆったりした旅を楽しむスタイルにつながる場合もあります。
燃費やメンテナンスの注意点
高速走行を多用すると、燃費は確実に低下します。
たとえばCT125を181ccにボアアップした場合、一般道では50km/L以上の燃費が得られるのに対し、高速巡航(90〜100km/h)では35〜40km/L程度まで落ちます。
また、エンジンを高回転で回し続けるため、オイルの劣化が早まり、交換サイクルは短くなる傾向があります。
- 一般道主体:3,000〜4,000kmごとに交換
- 高速主体:2,000〜2,500kmごとに交換が推奨

さらに、タイヤの摩耗やチェーンの伸びも早くなるため、長距離ツーリング前後には必ず点検・整備を行う必要があります。
結論として、カブで高速を走ることは可能ですが、大型バイクのような余裕はないため、速度・風圧・メンテナンス負担を理解したうえで計画的に利用することが重要です。特に長距離移動では、一般道と高速の使い分けが旅の快適さを大きく左右します。
まとめ

カブで高速道路を走るには、排気量126cc以上かつ適切な免許が必要です。125cc以下のカブは法律上高速に入れませんが、ボアアップやサイドカーといった方法で条件を満たせば走行可能になります。ただし、これらには構造変更手続き・保険変更・安全装備強化といった準備が欠かせません。
実際の高速巡航速度は90〜95km/h程度で、風圧や振動、メンテナンス負担は増加します。
この記事のまとめポイント
- 高速走行には126cc以上+普通二輪以上の免許が必須
- 125cc以下は原則不可だが、ボアアップやサイドカーで例外あり
- 改造時は構造変更・保険変更を忘れずに
- 高速は快適性より時間短縮がメリット
- 経済性を活かすなら高速と一般道の併用がベスト
結局のところ、「走れる」かどうかだけでなく、「安全かつ快適に走れるか」を見極めることが重要です。

カブならではの経済性と楽しさを最大限に活かしましょう。